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【御所南リハビリ日記】HAMのリハビリテーション 筋肉への刺激を常に意識 歩行時は重心や動作確認

神経難病

一日も早い回復を願って、毎日一生懸命にリハビリに取り組む
患者さんの日常をご紹介する「御所南リハビリ日記」のコーナー
今回はMさん50代(取材当時)・男性に話を伺いました。

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▼進行性難病で不自由な体 患者の会通し御所南知る

今思えば違和感を覚え始めたのは約15年前です。その当時、つまずいたり、転んだりすることが増えていました。最初はただの運動不足かなと思っていたものの、時間が経つにつれて足に力が入りづらいような違和感が大きくなり、これはおかしいと地元の整形外科に行って診察を受けると、詳細な検査を受けるよう勧められました。紹介を受けた病院(大阪府)では「HTLV-Ⅰ関連脊髄症(HAM)」と診断されました。これが40歳を迎えた、10年前のことでした。

診断後、約半年間は同病院へ週1回のペースでリハビリに通いました。私の病気は特効薬などもない進行性の難病です。まずは状態を維持していくことが大切とは思うものの、当時受けていたリハビリの内容には満足できませんでした。また、自宅でも指導を受けた内容で自主トレーニングにも励むものの、どうしてもはかどらず、逆に足のつっぱりがひどくなるなど状態が悪くなっていました。

その頃に患者の会と出会い、この会から紹介された病院に受診しました。そこで出会った先生には10年来お世話になっています。先生にも相談し、バクロフェンポンプ埋め込み手術、術後しばらくしてリハビリについて指導してもらうためにリハビリ入院もしました。

その後、家に帰って自分なりに自主トレーニングに励むのですが、やはりどうしてもうまくはかどらず「もうこのまま一生変わらないのかな。」と悩んでいた頃、先生から「ちょうど御所南リハビリテーションクリニックというところができたから、行ってみますか?」と紹介を受けて通い始めました。それから約2年半、今は週に1回、車で片道1時間かけて豊中市(大阪府)から通っています。

 

▼筋肉への刺激を常に意識 歩行時は重心や動作確認

担当の理学療法士から、片脚ずつしっかり重心をかけること、勢いで足を踏み出すのではなく(特に臀部の)筋肉に刺激を与えるということを意識するように指導を受けています。リハビリはまずベッド上で横になり、マッサージを受けます。その後、横になったままの姿勢で足を横に出し地面方向や外方向にしっかりと力を入れて踏み出します。その時に踏み出す方向とは逆方向に負荷をかけてもらいながら、5~10回程度を1セットとして複数セット繰り返します。とてもしんどいですが、これくらいはやらないと意味がないと思いながらがんばっています。

その後は機器(重心動揺計付きトレッドミル)を使ったり、リハビリスペースを歩きながら、歩く時の重心のかかり方やけり足の動作を確認、意識するよう指導を受けています。訓練中は力を入れるべき筋肉や、重心のふらつきなどもその都度指導をしてもらえるので、歩くという理屈がわかるようになってきたように思います。

御所南リハビリテーションクリニックがなかったら、私はもっと悪くなっていたと思います。通い始めた頃は、仕事にもあまり出られず、出ても電話連絡など簡単なことしかできず、精神的に落ち込んでいました。それまでリハビリは、マッサージを受け、リハビリスペースを2,3周歩いて終了するといったものでしたし、変化(成果)も感じられませんでした。

クリニックに通い始めてからは例えば歩く動作をとってもその理屈も丁寧に指導してくれ、当初2本杖でようやく歩いていたのが、昨年からは1本杖で歩けるようになるなど徐々に成果も現れていると感じています。色んなことを教えてもらい、自分自身も「前向きに、もっとこうしたい」と意欲が出てくるようになりました。

私の病気は進行性の病気なので、維持することが大切と考えています。しかしそうは言っても、ここに通い始めた当初は2本杖で歩いていたものが1本杖になるなど成果も出てきました。今では欲が出てきて、いずれは杖がなくても歩けるようにとリハビリをがんばろうと思っています。

自分の病気は世間では難病と言われ、発症患者さんは全国でもさほど多くなく、また特効薬もありません。しかし、近い将来にはその特効薬が開発されることを期待し、その時に「もうこの状態まで進行したら、効果は見込めないね。」と言われてしまわないようにこれからもがんばろうと思います。私にとってここでのリハビリは「心の支え」でもあります。

 

▼リハビリテーションプロフィール

看護師の妻と、長女(介護の仕事)、長男(高校生)の4人家族。長女は独立したが、長男は現役高校生で小学生の頃からサッカーに励んでいる。時々、練習試合がある時には会場の少し離れた所まで車で行き、自主トレーニングをかねて少し歩いてから応援している。元は根っからのアウトドア派であったが、現在は映画鑑賞など屋内で自分の趣味の時間を過ごしている。

仕事は建築業を営む。親の代から続く建築業を継承した2代目だ。発症するまでは現場でも精力的に従業員と共に汗を流していた。発症後、現場にも出づらくなった時は「従業員に迷惑をかけるくらいなら、廃業しようか。」と思い悩むこともあったが、周囲の支えもあり現在も現場で指示するなどして事業、仕事ともに続けることができている。

 

-当グループの広報誌“和音12月号”でも紹介しています。
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