受診をお考えの方へ
全身状態が安定すればより積極的なリハビリテーションに移ります。
脊髄損傷では比較的早期に将来の後遺症が決まる場合が多いため、より具体的な対応を障害ごとに考え実践して行く必要があります。
例えば両下肢の麻痺の場合、麻痺のない上肢に今後必要になる能力は、重たいものを持ち上げるということよりも自分の身体を持ち上げるということになってきます。
損傷部位によっては着替える動作のために普通では考えられないような柔軟性を要求されることもありますし、その柔軟性を獲得しなくてはいけないのに骨折等のために訓練がなかなかできない場合もあります。
筋力トレーニングや関節可動域の訓練はこのように将来の必要性に応じて計画的に行う必要があります。
残念ながら現在の医療では脊髄損傷の障害を元に戻すことは困難です。
なるべく脊髄損傷受傷前の状態に戻すということではなく、今後の生活の自立度を上げるための身体を作り上げていくということが目標になります。