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地域連携の強化を目指してー。 京都第二赤十字病院との症例報告会を開催!

京都大原記念病院と京都第二赤十字病院(第二日赤)は11月28日、「急性期・回復期リハビリテーション症例報告会」を第二日赤で開催。両病院の医師、セラピストら約100人が参加し、二つの症例について治療内容や回復の度合いについて耳を傾けた。

症例報告会は、患者の急性期医療を担った第二日赤スタッフに、転院先の京都大原記念病院などでの回復度合いを知ってもらう狙い。さらなる信頼関係の構築に向けて毎年開いている。永金義成・第二日赤脳神経内科部長が司会を務め、垣田清人・京都大原記念病院院長が開会挨拶、村上陳訓・第二日赤脳神経外科部長が閉会挨拶をそれぞれ行った。

一例目は「社会復帰、在宅復帰を目指した50代後半男性くも膜下出血後遺症の症例」と題して釜田雅俊理学療法士が報告。患者には高次脳機能障害、嚥下機能障害、右手足の麻痺、筋力低下などの症状が見られた。

京都大原記念病院では▽食事の経口摂取▽自力での階段昇降▽復職に向けての電卓操作―を主目標にリハビリを開始。最初4カ月間は目立った改善は見られなかったが、5カ月目から効果が出て、食事やベッドへの移乗、トイレ動作ができるようになり、介助のもとで玄関前の階段昇降が行えるようになった。

二例目は京都大原記念病院グループが今年4月に開設した京都近衛リハビリテーション病院での事例で、「若年の再発性脳梗塞に対し復職を見据えた一例」と題して迫龍太作業療法士が報告した。

患者は40代男性で昨年9月に発症後、今春2回にわたって再発。運動機能障害や失語、遂行機能や記憶に関わる高次脳機能障害があった。上下肢や言語のリハビリのほか展望の良い屋上での外気浴も取り入れた結果、意欲が向上。また更衣の際の袖通しができるようになった。退院後は復職を目指して、グループ施設である御所南リハビリテーションクリニックで外来リハビリを続けているという。