「認知症」の研究者が来訪 海外からのお客様
4月29日(土)、京都大原記念病院グループに海外からのお客様が来日されました。アズセナ・グスマンさん(スコットランド エディンバラ大学講師/臨床心理学博士)とサラ・トーレスさん(メキシコ国立老人医学研究所 上級研究者)はいずれもメキシコ出身で主に「認知症」の研究に従事される研究者です。
当日は京都大原記念病院、御所南リハビリテーションクリニック、介護老人保健施設博寿苑、特別養護老人ホーム大原ホーム、グループホームやすらぎを見学されました。
もし病棟がざわついた雰囲気であれば、認知症や高次脳の方々も落ち着くことは難しくなります。当院では、患者に合わせてゆっくりとした時間を過ごしていただくこと、患者の趣味を取り入れた対応をすること、光療法で体内時計を整える取り組みを行っており、2人からは「とても良い取り組み」と感想をいただきました。現場見学では実際に調理訓練も行うキッチンにも関心を持たれたようで「安全に運用するためにどのように工夫されているか?」など、具体的な質問をいただきました。また調理訓練では、グループの農園で獲れた野菜も使用しているということ実際に農地を訪れて「It’s good!(すばらしい)」とコメントをいただきました。
世界的に見ても進行著しい日本の超高齢社会。そのなかで「認知症」は社会的にも大きな課題として捉えられています。今回の見学ではそうした認識は日本だけでなく諸外国でも共通の認識であることを確認するとともに、それに向けたアプローチなど見識を深める機会となりました。オーストラリア、中国、そして今回のスコットランドやメキシコなど、諸外国からの見学や、あるいは海外への視察研修など京都、日本そして海外と視野を広くもつ意味においても今後も積極的に取り組んで参ります。
本訪問の詳細については、広報誌「和音」6月号(6月1日発行)に掲載する予定です。