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脳卒中のリハビリは「急性期から始める」ことが大切!

リハビリの知識

こんにちは、御所南リハビリテーションクリニックです!

今回は「脳卒中のリハビリテーション」についてのお話です。

普段から食事(栄養)や運動、睡眠にと体調管理に気を配っていても、ある日突然発症することのある「脳卒中」
ひとたび発症してしまうと、発症前の日常作業が困難になることも珍しくなく、それまでの生活が一変する可能性すらあります。

脳卒中のリハビリテーションについて考えるとき、意識したいポイントなどをご紹介します。

 

 

脳卒中は「発症した部位」によって必要なリハビリが変わる

まず、「脳卒中」とは、正式には「脳血管障害」と呼ばれ、脳の血管に何らかの異常により特定領域への血流減少をきたした病気の総称です。
脳卒中は、脳が詰まる虚血性(脳梗塞)と脳の血管が破れる出血性(脳内出血・くも膜下出血)とに分類されます。

脳梗塞(脳血栓症・脳塞栓症・一過性脳虚血発作)・・・脳の血管が詰まる病気
脳出血・・・脳の血管が高血圧などで破れる病気
くも膜下出血・・・動脈瘤(動脈が風船のように膨らんでしまう事)で血管が破れる病気

 

脳卒中は、あふれた血液が周りの脳組織を傷めたり、詰まった血管の先にある脳組織へ必要な血液を送ることができなくなります。
そのため血管の損傷度合いによっては、脳の正常な働きに様々な悪影響を及ぼし、後遺症を残すことのある疾患ともいえます。

 

脳は、記憶や思考をつかさどる領域や運動をつかさどる領域などが、複雑に関りあって出来ています。
血栓や出血の起きた部位を中心にまひや障害が残りやすくなるのが一般的ですが、一見似たような病状であっても、影響を受ける脳神経のつながり方には個人差があります。

そのため必要なリハビリも、患者様の後遺症にあわせた多様なものになります。

 

 

脳卒中のリハビリは「急性期から始める」ことが大切!

脳卒中のリハビリは、早ければ処置が終わってすぐにリハビリを開始する事が推奨されています。

その理由は以下の通りです。

・長期の寝たきりを避け、廃用症候群にならないように努める。
手足そのものはケガをしていませんので、脳以外に於いては健康な状態と言えるでしょう。

・回復期リハビリに向け、基礎体力の維持を目指す
しっかりと体力を維持する事が出来れば、早期に社会復帰にも繋がります。

 

また、脳卒中のリハビリを病院やクリニックで受けられる期間は状態により異なりますが、発症から最大で180日※と定められ、期間が到達すると、原則的には維持期(生活期)のリハビリへと移行することになります。

(※:回復期リハビリテーション病棟への入院の場合は「発症から入院までの期間」にも上限期間が設けられています。)

 

こうした所を考えると、少しでも多くのことができるという観点からも、急性期からリハビリを始めることは重要な役割を果たします。

 

 

脳卒中での「急性期リハビリ」の内容は?

急性期リハビリでは、『起こして、動かす』いわゆる同じ体勢にしておかないリハビリの点から主に以下の内容を実施します。

・ベッドの上で座位になる練習
・自分の手足を動かす練習
・関節可動域を維持する練習

いきなり座位になったり、手足を急に動かすことは危険を伴います。
既往に病気(持病)を抱えている事が多く、合併症が起こりやすい状況の期間とも言えます。
その為、患者様の回復度合いを見てベッドの角度を少しずつ上げたまま生活したり、まひの起きやすい箇所の関節を少しずつ動かす練習を行います。

完全に回復できるとは限らないが、リハビリを止めると回復できない
ケガのリハビリと異なるのは、「同じ症例=同じまひや後遺症が起きる訳ではない」という点です。

例えば同じ年代・体格で同様の日常生活を送っていた人が骨折した場合において「日常生活が営める程度に歩ける」といった目標設定をし、同じような期間で同じようなリハビリを進めるとほとんど差異のない回復が期待できます。

しかし、脳卒中となると脳の損傷部位は同じでもダメージの出方は人それぞれです。
そしてその回復度合いにも差異が生じます。

 

 

脳卒中のリハビリは、少しずつでも継続していくことが大切

脳卒中におけるリハビリは、早期の日常生活向上と社会復帰を図る事から
・後遺症を軽減し、発症前の生活に近づける
・今ある能力を活かし、新しい生活のクオリティを上げる
この両方を意識して取り組むことが大切です。

 

脳卒中は多くの場合、発症した部位と反対側の手足に影響を及ぼします。
具体的には「右の脳に発症した場合、左手や左足にまひが残る」といった形です。

片方の手足に不便さが残っても、反対の手足に障害がなければ基本的な日常生活を営むことは可能です。
反対の手足を使い、今まで以上に器用にふるまう人も多くいます。

 

停滞期にはとくに「完全に回復しないなら」とリハビリをあきらめたくなりますが、少しずつでもリハビリは継続することが大切です。
もしリハビリをやめてしまえば、そこから先に回復しないばかりか、再びまひや拘縮が始まり悪化させる可能性すらあります。

 

「発症前のレベルまで回復すること」が、リハビリの目標とは限らない点に、十分注意しましょう。

脳卒中のリハビリは、重度になればなるほど短期間での回復が難しいうえに、同じ症例であっても短期間で回復する人もいれば、数年かけてやっと回復することもあります。
回復期・維持期において脈拍や血圧が安定しているときは、積極的にリハビリを行うことが大切です。

 

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