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「訪問リハビリテーションとは?受けられる対象者について」

リハビリの知識

※2016年11月11日に公開した記事ですが、制度の改正等に伴い内容を修正して2018年8月1日に再度公開しました。

 

こんにちは!御所南リハビリテーションクリニックです!
今回は「訪問リハビリテーション」についてのお話です。

御所南リハビリテーションクリニックは外来リハビリテーションのほかに、訪問リハビリテーションを行っています。
在宅でのリハビリテーションと言えば他に通所リハビリテーションがありますが、訪問と通所ではどの様な違いがあるのでしょうか?
今回は、通所リハビリテーションとの違い、メリット、受けられる対象者の基準などについて見て行きましょう。

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◆訪問リハビリテーションとは?

訪問リハビリテーションとは、理学療法士作業療法士や言語聴覚士といった国家資格を持つリハビリ専門員が利用者様の自宅へ訪問し、主治医の指示に合わせてリハビリテーションや療養上のお世話、診療の補助などを行います。

病気やケガ、老化によって衰えてしまった身体機能や体力を取り戻したり維持したりするためのトレーニングはもちろん、歩行や食事、トイレといった日常生活動作の訓練や改善のための取り組みなども行います。

訪問リハビリの目的は身体機能の向上だけではなく、利用者様の日常生活における自立と社会参加の促進、また利用者様とその家族を含めた心理的サポートも含まれ、QOL(Quality of Life:人が人間らしい生活をおくること)の支援を総合的に行います。

継続したリハビリを受けたいけれど様々な理由から通院するのが難しい方や、自宅でのリハビリ方法や家族が介助する時の方法を指導してもらいたい方などは、訪問リハビリを利用するのが良いでしょう。

 

◆訪問リハビリテーションは誰が受けられる?

訪問リハビリテーションを受けられる対象者は、必要に応じて多くの方が簡単に受けることができる「通所リハビリテーション」と違い、以下の2つの条件を満たした方が対象としています。

1)介護保険証の認定を受けられている方
どんな病気や怪我がきっかけであっても要介護認定(要介護1~5)を受けておられる方であれば、すべての方が対象となります。また、40~64歳までの方については、要介護状態となった原因が、「がん」や「関節リウマチ」など「16種類の特定疾病による場合」の認定を受けた方のみが対象となります。
介護予防(1~2)の方は、「介護予防訪問リハビリテーション」の対象となり、同様のサービスを利用することができます。
※厚生労働省:特定疾病の選定基準の考え方

2)かかりつけ医から「訪問リハビリテーションが必要」だと認められる方
家庭内の環境や病状の内容から診て、医師が必要だと診断した場合に訪問リハビリテーションを受けられることになります。

 

◆具体的に訪問リハビリテーションでは何をする?

ご自宅の環境に合わせて、実際の生活が少しでも改善できるよう、以下のようなリハビリテーションを行います。

健康管理
血圧や脈拍、体温測定、食事や排せつなどの確認、管理など

身体機能向上、維持のための訓練
筋力トレーニング、関節硬化を防ぐための関節可動域訓練など

日常生活の動作訓練
歩行訓練、トイレの訓練、嚥下訓練、発声訓練など

生活環境の整備
手すりの設置や段差の解消といった住宅改修の助言など

福祉用具選定
適切な福祉用具の提案など

ご家族からの相談対応
介助方法の指導や助言など
1回の訪問リハビリでは40~60分の利用が中心となるため、リハビリテーションセラピストは1日に4~6件程度を目安に訪問することが多いです。

訪問、サービス提供後には家族からの相談に応じる、カルテの作成、ケアマネージャーへの報告、利用者様の状態によってはケアプランの練り直しなど事務的な作業も行います。

ご不明な点やご不安なことがあれば一度問い合わせてみるとよいでしょう。
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◆訪問リハビリテーションのメリットとデメリット

訪問リハビリのメリットとデメリットは下記のような部分です。
在宅でリハビリを受けられるのは大きなメリットがありますが、自宅ならではのデメリットもあります。

訪問リハビリのメリット
・リハビリ施設まで通所する必要がないので、通院の時間や手間、費用がかからない

・住み慣れた自宅でリハビリを受けることができるので、自分のペースでリラックスした状態でリハビリを受けられる

・マンツーマンのリハビリとなるので、細かいところまでしっかり見てもらえる

訪問リハビリのデメリット
・大型のリハビリ機器などを持ち込むことができないので、使用できるリハビリ機器や受けられるリハビリ内容に制限がある

・自宅に招いて施術を行うためプライバシーの管理などに気を付ける必要がある

 

◆訪問リハビリテーションはどのくらい費用がかかるの?

訪問リハビリにかかる費用
訪問リハビリにかかる費用の一例をご紹介します。

・訪問リハビリテーション基本料 3,059円/20分

訪問リハビリテーションは1回あたり40分、または60分の利用が中心です。
介護保険により自己負担割合が1割の方の場合、基本料金は40分利用で611円、60分利用で917円となります。

このほかに利用される方の条件により、短期集中リハビリテーション実施加算、リハビリテーションマネジメント加算など法律で定められた追加料金が加算されます。

※ 一定の所得がある方は自己負担割合が2~3割になる場合があります。
※ 訪問リハビリの実際の費用はリハビリ内容や地域、サービス提供事業者、時間帯等によっても異なります。

 

◆訪問リハビリテーションにはどうやって申し込むの?

訪問リハビリテーションは医師の診断が必要です。そのため、ご自身やご家族が対象かもしれないと思った場合は、直接サービス提供事業者に申し込まず、所定の手続きをとる必要があります。

訪問リハビリを利用したい場合は、まずは担当のケアマネージャーへ相談をしましょう。

1)担当のケアマネージャーへ相談

2)ケアマネージャーがサービス提供事業者へ連絡し、利用の可否を確認

3)サービス提供事業者が決定したら、事業者より利用者様の主治医へサービス提供の許可を確認

4)ケアマネージャー、サービス提供事業者の担当者とケアプランを作成

5)サービス提供事業者と契約を結び、サービスの利用開始

訪問リハビリの認定を受けるための流れは地域や施設によって異なる場合があるので、事前に確認しておきましょう。
いずれにしてもまずはケアマネージャーへ相談です!

 

当院のように「リハビリテーションとクリニックが併設」している施設と、「サービス事業所のみを運営」をしている施設があります。
当院では、病院やクリニックを問わず、法人内のサービスをご利用いただいている方に関しては最大限のバックアップをできるよう、担当同士で情報の共有につとめています。

訪問リハビリテーションの認定を受けるための流れは地域や施設によって異なりますので、事前に調べておきましょう。

訪問リハビリテーションをうまく活用すると、利用者様の生活の質の向上や、ご家族の介護負担の軽減なども期待できます。
対象かもしれないと思った場合は、一度担当のかかりつけ医の先生方やケアマネジャーの皆さまとご相談してみては如何でしょうか。

なお、当院の訪問リハビリテーションについてはこちらもご参照くださいね。

御所南リハビリテーションクリニックの「訪問リハビリ」について

 

◆まとめ

・訪問リハビリテーションを受診するには条件がある。
・自宅にあるものを使用し生活に密着したリハビリを受けられるが、設備に限りもあるので、自身の努力も必要になる。
・利用料は利用者や利用内容により異なる。介護保険対象なので1~2割負担。
・直接サービス提供事業者に申し込むのではなくケアマネージャーや医師に相談し、適切な施設を紹介してもらうのが一般的。

 

※2016年11月11日に公開した記事ですが、制度の改正等に伴い内容を修正して2018年8月1日に再度公開しました。

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